4月も半ばに入り、新人が少しずつ慣れてきたり、臨床実習も本番になる頃です。
ところで、運動イメージの研究として動作観察を用いた研究などもあります。脳卒中に対して正しい運動を視覚的に教示して、正しい運動イメージを起こさせようとする研究です。
Action observation has a positive impact on rehabilitation of motor deficits after stroke.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed?term=action%20observation%20ertelt論文の内容紹介はまたの機会にしますが、研究のみならず見本をちゃんと視覚的に示すということは重要ではないでしょうか。新人や実習生に「何度言っても覚えない。」とか「言うことを聞いてくれない。」という前に自分がやってみせているでしょうか? 対象者に向かう姿勢などで見本になっているでしょうか?
学習の初期段階は視覚的教示をしっかり行い、学習が進んでくれば学習者が模倣し、フィードバックを付加していくというのが運動学習では良いと言われています。運動に限らず、スキルを身につける学習では全般的にそうでしょう。「何度言っても覚えない。」のではなく、「何度も口でしか言ってないから覚えない。」ということもあります。
そして、学生や新人にとってみれば、見本も見せられない人の話は聞きたくはないでしょう。若い頃の武勇伝や苦労話を聞かせるよりも今自分が見本になり得るのかを考えましょう。そして、そんなに自信が無いのであれば、愚痴を言う前に自分から変わっていきましょう。先輩のがんばる姿を見せれば変わるかもしれません。私も教員ではありますが、理学療法士としての見本を示せる教員でありたいとは思っています。もちろん臨床で活躍しているセラピストにはかないませんが・・・。見せられる背中でいたいものです。
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