リハビリテーションアプローチからセラピスト教育、研究活動まで日々の活動をアウトプットしています。文献紹介などの客観的な情報から主観的な考えまで幅広く記載しているつもりですので、あくまでも批判的にご活用ください。
2013年10月31日木曜日
Dysphagiaに論文が掲載されます。
Dysphagiaにアクセプトされた論文がオンラインでアップされました。
課金しないと読めませんが…
オープンアクセスにするためには2000ドルだか3000ドル必要だそうです。
そんなお金はないので、通常の形にしました。
雑誌に掲載されるのは来年になりそうです。
"Effect of Carbonated Beverages on Pharyngeal Swallowing in Young Individuals and Elderly Inpatients"
http://link.springer.com/article/10.1007/s00455-013-9493-6
炭酸飲料は高齢者において嚥下運動の時間を短縮する効果があり、水やスポーツドリンク、無糖の炭酸水よりも主観的に飲み込みやすいと感じられたという内容です。
今回は嚥下に問題のない高齢者を対象としましたが、嚥下障害患者に対しても誤嚥をある程度予防出来る飲料であること、炭酸の口腔、咽頭への刺激による嚥下改善の持続効果に関してもこれから明らかにしていきたいと考えています。
余談ですが、なぜ嚥下の研究をしているかというと、関わっている臨床施設に今までSTがおらず、PT、OTが嚥下練習を行っていた経緯があるからです。今ではSTが入ってくれましたが、やはりSTがいない施設ではPTだから嚥下は診れませんとは言ってられません。
そんな中で試行錯誤して、散々文献を調べて勉強して書いた論文です。
あまりに気合いを入れすぎて長い論文になってしまいましたので、英語を読むのに疲れてくるかもしれません。
あと、雑誌になるまで待てない、でもお金なんて払いたくないなんて方もいると思います(いるのか?)。
そんな時はお気軽に私にメールをください。かいつまんで内容を説明いたします。
mail: ptmotoyoshi@gmail.com
2013年10月4日金曜日
世界神経学会
先週にウィーンで行われた世界神経学会(WCN2013)に参加してきました。
WCNでは神経学会という位置づけからか、最近の流行からか私のように誘発筋電図を用いた研究はほとんどなく、TMS,EEG,fMRI,NIRSなどの研究が主流でした。
あと、全体的なテーマがNeuro-modulationであり、いかにして脳を刺激していくかということが最近のトピックスであるように感じました。そんな中でもある程度ベーシックな神経疾患の症状に対する治療法などもあり、面白い内容でした。
私の発表は誘発筋電図を用いて大脳からの下降性抑制の変化を捉えるものでしたが、他に同様の手法を用いている発表がないこともあり、時代遅れかもしれませんが、古くて逆に興味深いような感じで色々な方がポスターを見てくれていました。
質問もいくつかいただいたのですが、やはりNeuro-modulationに関連して、「直接脳を刺激しなくてもNeuro-modulationは起こるものなのか」や「どのくらいの持続時間があるのか」「脳性麻痺の片麻痺や脊髄損傷にもいえることなのか」ということを質問されました。
私の英語力のなさからあまりちゃんと答えられた気はしませんが、何とか納得はしてもらえたようでした。写真のウズベキスタンの研究者はなぜか私のポスター単独、ポスターと私、ポスターと私とその研究者と三枚の写真をお願いされました。何かが気に入ったのでしょうか...
もちろん、ウィーン市内の観光もしてきました。
治安もよく、交通も分かりやすいので良い町です。現地の方が言うには世界で幸福度が高いのはデンマークだけども、住みやすい町でウィーンは一位を何度もとったそうです。
今までにノーベル賞を9人輩出しているウィーン大学にも行ってきました。ウィーン大学のかばんなども記念に買いましたが、そのせいで帰りの飛行機まで何度も大学生に間違えられました。ノーベル賞を多数輩出するくらいで学費も無料な大学ですから、そんな優秀な大学生に間違えられたのは名誉かもしれませんが、もう36にもなりますから複雑ですね。
ウィーン大学にあった記念のモニュメントで、次にウィーン大学でノーベル賞をとるのは誰かという意味で「?」で空けてあります。
まあ、素晴らしい町でした、また行きたいですね。
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