2013年11月22日金曜日

キメラの翼


ちょっと前に、病院の作業療法士が朝になぜだかドラクエのキメラの翼の話をしていました。

使うと城に帰れる、ルーラと同じ効果を持つ代物です。ダンジョンの中で使うと頭をぶつけるというギャグを体験出来ます(今の学生は分からないと思いますが…)。

その日にたまたま言語聴覚士の方に半盲と半側空間無視の鑑別の質問を受けました。
半盲は自覚があれば過度な頚部の回旋とか眼球運動が見られるのですが、自覚がない急性期だと半側空間無視と区別がつきにくいこともあります。

決定的な違いは「入れ子現象」かと思います。

半側空間無視であれば完全に非無視空間に目標を提示しても、注視したものの相対的無視側を見落とすので、思いっきり右側(左無視であれば)で図形を読ませてみたらとアドバイスしました。

そこで、思い出したのが「キメラ図」です。

朝のキメラの翼の話もあって、「キメラ図」を試しに使って、右空間に提示して何と答えるか見てみればと思いました。

そこで「キメラ図」をインターネットで探したのですが、全く画像が見つかりません。
「chimeric object」でやっと海外のものが出てきました。

http://openi.nlm.nih.gov/detailedresult.php?img=3034025_gr1&req=4

左右で半分ずつ別の絵が混ざっているものです。

例えば目と魚のキメラ図を見て、何の違和感もなく魚と答えれば半側空間無視で、それを右空間に完全に入れて行えば鑑別に有効ではないかと思いました。

日本ではあまりやっている人がいないのですかね。
何かの本に載っている気がしましたが。

一度機会があれば試してみてください。